カーポートのメリット・デメリットをプロが解説

こんにちは、エクスプランです。

今回はカーポートのメリット・デメリットの解説です!
カーポートは外構・エクステリア商品の中でも非常に人気のある商品です。

新築時にいっしょに建てられる方、リフォームで建てられる方、どちらも多いですね。

カーポートは日本語では「簡易車庫」と訳され、基本的には柱と屋根の構造をした、いわゆる駐車場の屋根です。

一般的なカーポート
一般的なカーポート

似た言葉でガレージがありますが、こちらは日本語で「車庫」と呼ばれ、完全に囲われている商品です。

ガレージ イナバ物置のカタログより抜粋

今回は簡易車庫であるカーポートに注目してメリットとデメリットをお伝えしていきます。
それでは始めていきましょう。

目次

カーポートのメリット

まずはカーポートのメリットを紹介します。

カーポートのメリット

①ガレージと比較すると安価

②雨天時の車の乗り降りが楽

③霜や雪から車を守ってくれる

④夏場の車の熱さを抑えてくれる

⑤鳥のフンや飛来物から車を守ってくれる

5つ紹介します。
それでは1つ目から!

ガレージと比較すると安価

カーポートとガレージの違いは冒頭で説明しましたが、見た目から想像できると思いますが、、、金額が全然違います。
機種にもよりますが、カーポートの方が圧倒的に安いです。

カーポートは一般的な商品なら「1台用で15~20万円くらい」「2台用で30~40万円くらい」が相場です。
この金額は商品代を割引+工事代+消費税の概算金額です。
カーポートのデザインや強度の違いで2倍以上になることもありますが、概ねこれくらいと思っておいてください。

ガレージに関してはカーポートと比較して、基礎工事の規模が大きくなるのでその分の追加が大きくなります。
「1台用で50万円くらい」「2台用で100万円くらい」ざっくりこれくらいかかります。
本体の組み立て以外の工事(基礎や土間コンなど)は地域や業者さんにより金額にかなりの変動がありますのでご注意ください。

カーポートよりガレージのほうがざっくりですが、3倍高いです。

実際には金額だけではなくて使用用途にもよるので一概にどちらが良いということは言えません。
ここでは金額の違いだけをお伝えしています。

雨天時の車の乗り降りが楽

日本は雨が多い国です。全国平均ですが、1年間で約48日は雨というデータもありました。

カーポートがない状態で、雨の日の車の乗り降りは、嫌ですよね^^;

車に乗るまでの動きを考えてみると

  • 傘をさして車まで近づき
  • ドアを開けて乗り込みながら傘を閉じ
  • 濡れた傘を車にしまう

濡れながら車に入って、車の中も傘に付いた雨水で濡れてしまいます。
結構焦って乗り降りするのでバッタバタです。

でもカーポートがあると

  • 傘をさして車まで近づき
  • カーポートの下で傘を閉じて雨をしっかり落としてから
  • ドアを開けて濡れずに車に乗る

このような流れになります。

濡れずに車の乗り降りができるというのは、本当に楽です!
特に買い物+雨は憂鬱になるかもしれませんが、このようなときにカーポートの恩恵をより受けることが出来ると思います。

気持ちも穏やかです。

ただ、カーポートのサイズが車ギリギリの場合は効果が薄くなってしまうので、サイズ選びには注意が必要です。

霜や雪から車を守ってくれる

上の写真は積雪地域ですが、雪が降らない地域でも冬場カーポートが活躍してくれることも多いです。

冬の寒い時期、朝車を動かそうと車に乗ると・・・

こんな状態になっていて、暖房MAXでガラスの霜を落とす、なんてことはありませんか?

これ溶けるまで結構時間かかるじゃないですか、早くても5分くらい?
ぬるま湯をガラスにかけてしまうこともありました・・・

カーポートがあると、完全ではないですがこの霜によるガラスの凍結を防ぐことができます。
朝の忙しい時間が霜取りでさらに忙しくなるのも防いでくれます。

雪に関してですが、それぞれのカーポートには「耐積雪強度」が設定されていて

  • 20cm
  • 30cm
  • 50cm
  • 100cm
  • 150cm
  • 200cm

などに分類されています。

積雪地域では耐積雪強度50cm以上、豪雪地域では耐積雪強度100cm以上を取り付けることになると思います。
カーポートの強度は、各市町村から発表されている「垂直積雪量」を基準にして決めていくことが多いです。

積雪地域に一般地域用のカーポートを取り付けることは、倒壊の恐れがあるので基本的にはできません。

夏場の車の熱さを抑えてくれる

先程は冬場の寒い時期の話しをしましたが、カーポートは暑い夏にも活躍してくれます。

車って直射日光が当たり続けるとめちゃくちゃ熱くなるじゃないですか!

座るシートはもちろん、ダッシュボードやハンドルは触れないくらい熱くなる時もあります。
シート別との金具が肌に触れた時は、火傷したと思ったこともありました。。。

カーポートは車を直射日光から守ってくれますから、あるとないとでは車内の温度は大きく変わってきます。

カーポートには種類もたくさんありますが、屋根の部分が

  • ポリカーボネート製
  • 金属製(アルミやスチール)

の大きく2種類があります。

左と真ん中がポリカーボネート、右がアルミの屋根

金属製の屋根は完全に光を通さない遮光なので、屋根の下は日陰になります。
これが最も屋根下が涼しいです。

ポリカーボネート製の屋根の方は、これは一般的に「カーポート」というとこちらを想像する人が多いかもしれません。

ポリカーボネートにも種類があり、熱線をより多くカットするものもあります。
ポリカーボネートは濃い色のものでも完全に日陰にはならず、金属の屋根よりも屋根下が明るくなります。
紫外線は99%カットの商品がほとんどだと思います。

カーポートのデメリット

続きまして、カーポートのデメリットを紹介していきます。

カーポートのデメリット

①駐車場が狭くなる

②カーポートの下が暗くなった

③意外と車が濡れる

④ありきたりなデザイン

⑤自然災害で破損の可能性

デメリットも5つ解説しますね!

駐車場が狭くなる

カーポートを建てるとある程度は駐車場が狭くなってしまいます。
一般的なカーポートの柱の太さは

  • 1台用(片側に柱)なら約16cm
  • 2台用(両側に柱)なら約13cmが両側

です。

1台用(片支持)と2台用(両支持)のカーポート

駐車場は「最低」柱の幅分が狭くなってしまいます。

「最低」と強調したのには理由があります。

カーポートの柱は敷地ギリギリに取り付けられないことが多いです。
少なくとも各メーカーが規定している工事方法だと5~10cmは離さないといけません。

例えば境界ブロックから10cm離して1台用カーポートの柱を建てたとすると、柱の太さは16cmあるので、トータルで26cmはデッドスペースになり駐車場が狭くなってしまいます。

26cmと聞くと結構大きなスペースに感じますし、実際思ったよりも狭くなってしまうと思います。

工事をする業者さんによっては境界ブロックぎりぎりに取り付けてくれることもあります。
すべてメーカー基準で取り付けることが良いとは思っていますが、現実にはお客様の要望や敷地の条件によりイレギュラーな工事をすることもあります。

カーポートが壊れては困るので、これまでの経験値に基づいて決めることが多いですね。

ですので、比較的小さな駐車場にカーポートを建てると駐車が困難になってしまう心配はあります。
毎日車に乗る場合、狭い駐車場に駐車しなくなるとストレスになることもあるので、ここは注意が必要ですね!

カーポートの下が暗くなった

リクシルのカタログより抜粋

次のデメリットです。
カーポートは当たり前ですが屋根が付きますので、屋根の下は素材の種類によって暗くなることもあります。

最も普及しているポリカーボネートなら屋根下を明るいままにすることもできます。・・・と言っても屋根がない状態よりは暗くはなります。
色の濃いポリカーボネートにすると、日陰まではならないですが、ある程度暗くなることはあります。

屋根を金属(アルミやスチール)にすると、完全に日陰になります。
ただ、これも当たり前の話ですが、カーポートの周りは囲われていないので、カーポートの屋根の下が影になるだけでなので、さほど暗さを感じない人もいます。

カーポートの近くに住宅の窓がある場合は注意が必要です。

これまで日光が当たっていて室内が明るい状態だったものが、カーポートの屋根で日光が遮られて室内に日光が入ってこなくなる可能性はあります。

意外と車が濡れる

カーポートはオプションを付けなければ、柱と屋根だけの構造です。(厳密には梁もありますが、見た目は柱と屋根だけに見えます)

風が強くなければ、つまりある程度垂直に雨が降ってくれれば車が濡れることはあまりありません。

でも風があり斜めから雨が吹き込んでくる場合は、カーポートでは雨水を止めることはできません。
こればっかりは仕方ないですね・・・

多くのカーポートにはサイドパネルと言って柱側に縦方向のパネルを取り付けることができます。

サイドパネルを取り付けると、サイドパネル側からの吹き込みを防ぐことができます。
高さも選べます。すりガラス調にすれば目隠しにもなりますね^^

ありきたりなデザイン

カーポートと言えば・・・

こんな形を想像する人が多いと思います。
その通りで、屋根材がポリカーボネートのこのタイプが最もよく売れています。

メーカーが変わっても、デザイン的にはほとんど同じなんですよね。。。

そういう意味で同じようなデザインのカーポートが取り付けられているケースが多いです。
カーポートのデザインにこだわらない場合は問題ないですが、最近の傾向としてはデザインにこだわりを持って商品を選択している方が増えています。

ありきたりのデザインが嫌だという場合でも、選択肢が増えているのが現状です。
ただ、デザインが優れているカーポートは、、、金額が高くなる傾向があるんですよね^^;

自然災害で破損の可能性

カーポートは外に設置するエクステリアなので、雨や風、雪などの自然環境にさらされます。

自然災害での破損で多いものは

  • 風によって屋根パネル(ポリカ)が外れる
  • 雪の重みで破損する

ことです。

まず1つ目の屋根材が外れることですが、ポリカーボネート製の屋根材は性能以上の風が吹くと屋根材が外れてしまいます。
屋根材を外れにくくするオプションを取り付けることができますが、台風などの強風が吹くとそれでも外れてしまう可能性はあります。
(外れてしまう件数としてはそこまでは多くありませんが)

次に多い不具合が、雪の重みでカーポートが破損するケース。
数年前に関東での大雪の際、倒壊したカーポートもたくさんありました。40年に一度の大雪でした。

その後カーポートの設置に関して、特に積雪強度に関してですが「その地域に合った強度の商品を取り付ける」ことの意識がさらに強くなり、市町村が定めている「垂直積雪量」以上の強度を持っているカーポートを設置することになっています。

このような流れですので、積雪によりカーポートが倒壊するということは稀になっています。
しかし積雪により、屋根の枠が外れたり雨樋が破損したりと本体の強度とは直接関係のない部材の不具合は出たりします。

これまで説明した通り、カーポートを設置すると破損してしまう可能性が出てきます。

強度が高いカーポートを取り付けるとその心配はぐっと少なくなりますが、金額やデザインなどいろいろな問題で一般的な強度のカーポートを取り付けるケースの方が多いですし実際に売れています。

製品の性能は上がっていますので、一流メーカーの商品を取り付けれいればそこまで心配することもないとは思いますが、そのカーポートがどれくらいの強度を持っているか、という認識はしておく必要はあると思います。

まとめ

今回はカーポートのメリット・デメリットについて解説してきました。
どれも基本的な内容ですが、こうやってまとめてみると改めて大切なことばかりだったと思いました。

もう一度おさらいしておきますね。

カーポートのメリット

①ガレージと比較すると安価

②雨天時の車の乗り降りが楽

③霜や雪から車を守ってくれる

④夏場の車の熱さを抑えてくれる

⑤鳥のフンや飛来物から車を守ってくれる

カーポートのデメリット

①駐車場が狭くなる

②カーポートの下が暗くなった

③意外と車が濡れる

④ありきたりなデザイン

⑤自然災害で破損の可能性

メリットとデメリットは表裏一体というか、それぞれの立場によってメリットがデメリットになってしまうこともありますし、その逆もあり得ます。

これからカーポートを検討していく場合は、今回の記事を参考にしていただけるとうれしいです!

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