こんにちは。エクスプランです。
自転車って子供からお年寄りまで使う乗り物ですよね。
特に子供には欠かせないと思います。
雨や直射日光を避けたほうが自転車が長持ちするのは間違いないです。
戸建住宅でも自転車の屋根(サイクルポート)があったほうが良いと思います。
でも駐輪場の屋根は注意点もたくさんあります!
ただ屋根をつけるだけと思いがちなんですが、結構難しいんですよね。。。
今回は失敗しやすいエクステリアの駐輪場の屋根(サイクルポート)の注意点を解説していきます!
目次
サイクルポートのサイズは「横幅」「長さ」「高さ」で決まります。
戸建住宅用で販売している商品の最小サイズは大体このくらいです↓

自転車の大きさはこれも大体ですが、長さ1.9m×幅は60cmくらいです。
上の図面を見てもらうと分かりますが、サイクルポートの横幅が1,800mm(1.8m)なら自転車は屋根からはみ出してしまいます。
雨が降っていて少しでも風が吹けば、自転車の大部分が濡れてしまう可能性もあります。
横幅は2.1mの商品もありますので、敷地に余裕があれば2.1mをおすすめします。
1.8mとは30cmの差ですが、この30cmは非常に大きいな違いになってきます。
長さ(上の図面で言うと2.2m)は自転車の数によって大きさを決めることになります。
2.9m、3.6m、4.3m、5mなどたくさんの種類から選択することが出来ます。
一番注意しないといけないのは屋根の高さです!
たくさんの商品で「1.9m」「2.5m」「2.8m」という高さ設定がありますが、1.9m以外は非常に注意が必要です。

上の図面は柱の高さが2.5mにしたものです。
・・・高すぎますよね^^;
これはサイクルポートとしての役割を果たすことが出来ません。(雨や直射日光から自転車を守ることができない)
高さ1.9mだと少し低いので2.0mにしたい、というようなご要望があれば、2.5mの柱を取って現場で50cmカットして2.0mにするという対応は可能です。
2.8mの柱は、ほぼ使うことはないです。
私は15年ほどこの業界にいますが、2.8mの柱を使った記憶がありません・・・
高さに関しては1.9mでほとんどの場合、大丈夫です!
それでは実際に販売されているサイクルポートの種類を見ていきましょう。
LIXIL商品で紹介していきます。YKKや三協アルミも大きくは変わりません。
LIXILにはカーポートの商品に「ネスカ」と「フーゴ」がありますが、そのミニ版が駐輪場の屋根であるサイクルポートとして発売されています。
ネスカとフーゴは形はほぼ同じで強度の違いがありますが、ざっくり、
- ネスカ:従来からの強度(耐風圧強度38m/s)で、全国的に普及している
- フーゴ:これから買うならこの強度(耐風圧強度42m/s)で、LIXILの主力商品
と理解していればOKです。フーゴの方が金額は高くなります。
サイズ展開にも違いがあります。


LIXIL的にはフーゴがスタンダードという位置づけですので、サイズ展開も多いですね!
高さに関してはどちらも「1.9m」「2.5m」「2.8m」の3種類から選択できます。
概算金額ですが、サイズを横幅2.1m×奥行2.9m×高さ1.9mの場合、工事も消費税も入れると
- フーゴ:約19万円
- ネスカ:約17万円
金額が安いのはネスカですが、長い目で見て強度が高いフーゴのほうが長持ちをする可能性が高いので、最近ではフーゴの方がよく売れています。
LIXILの大人気商品カーポートSCにも駐輪場タイプのカーポートSCミニがあります!

ネスカ・フーゴの屋根材はポリカーボネート製で、ある程度光を通しますが、カーポートSCミニは屋根がアルミで、完全遮光です。
本体もアルミなので統一感が出ますし、屋根の下から梁が見えないので非常にスッキリした見た目になります。
カーポートで大人気だったので、サイクルポートも発売になったという流れだと思います。

サイズ展開は上の写真の通りです。
横幅は1.8mがなく、2.1mのみですね。個人的にはこれで良いと思います^^
高さはネスカ・フーゴと同じです。
金額は、、、カーポートSCと同じくミニも結構高いです!
横幅2.1m×奥行2.9m×高さ1.9m、工事と消費税を入れて「約35万円」です。
ネスカ・フーゴの約2倍と考えておくとちょうどよいくらいです。
これでも売れてしまうのがSCのすごいところです。
ここまでは柱と屋根だけのサイクルポートを見てきましたが、正面と左右を囲うことができるフーゴパークという商品も紹介しておきます。

上の写真の様に、正面と両側面にパネルを取り付ける商品がフーゴパークです。
※F型は屋根が直線で、R型は屋根がアールになっています。写真はF型。
メーカーの規格では3面ともパネルを取り付けるのが基本ですが、施工店によってはL字で取り付けできるケースがあります。これは工事をしてくれるショップさんと相談になりますね。
雨風が左右から入ってきて欲しくない場合はこのフーゴパークもおすすめです。
ここまでサイクルポート用の商品を解説してきましたが、その他の商品で駐輪場の屋根として機能するものもあります。
お庭のちょっとした屋根とか、ベランダに取り付ける屋根にテラスというジャンルの商品があります。

外壁に固定するので、外壁との隙間はありません。
柱も建ちますが、外壁に固定している分強度が高いので柱を細くなっていて、サイクルポートよりも邪魔になりません。
間口約3m×出幅2.1mと、これまで金額を見てきたサイクルポートと同じくらいのサイズで約13万円前後。
サイクルポートよりも安いので、住宅の外壁の近くに自転車やバイクを停めている場合はテラスがおすすめです。
独立型のテラス(外壁に固定せず柱だけで独立して建っている)もありますが、これはサイクルポートとほとんど変わらないのでここで紹介するのはやめておきます。
車を持っている場合はカーポートを取り付けている方も多いと思います。
カーポートはサイクルポートよりも屋根が大きいですが、どうせなら車だけではなくて自転車やバイクも一緒に停めることができる大きめのカーポートにすることがおすすめですよ!
カーポートとサイクルポートの2基を取り付けるよりも安価です。

車1台用のカーポート+奥にバイクを駐車していますよね!この延長分は約1.4mです。

縦に長い敷地の場合、上の写真は車を2台停めていますが、1台分を自転車やバイク用にすることもできます。
これなら広い屋根で、雨からも濡れにくくなりますね!
敷地の広さに依存してしまいますが、サイクルポートよりも単純に1台用のカーポートを駐輪場の屋根として使うケースもあります。
正直なところ、値段はそこまで変わりません。サイクルポートの方が小さいので屋根の面積単価を計算するとカーポートの方がお得です。
サイクルポートにもたくさんの種類があり、各ショップさんからさまざまな提案を受けると思いますが、注意するケースもあります。以下のケースを考えていきます。

上が長さ2.2mのサイクルポートを縦連棟したものです。
下が長さ5.0mのサイクルポートを単体で取り付けしたものです。
横幅は2.1mで同じとすると
- 上の縦連棟の商品定価:約300,000円
- 下の単体の商品定価:約220,000円
下の方が屋根の面積が大きいのになんと定価が8万円も違うんです!8万円ですよ8万円!
そして柱本数も倍なので、工事代も上の方が断然高くなります。
メーカーの仕様には確かに上の様な仕様はあるのですが、これを提案しているショップさんも結構いるみたいで、住宅地を覗いてみると上の納まりで工事されているケースを見かけます。
病院の駐輪場なんかでもよく見ますね。
柱本数が多いので強度は高いと思いますが、メーカーから発表されているカタログの強度はどちらも同じです。
販売者側からすると高い商品を取り付けたいのは分かりますが、私ならこのような提案はしません。
商品の値引きが入ったとしても工事代が高くつくの恐らく工事付きで7、8万円は上の方が高くなると思います。
それでは本日解説してきたサイクルポートの注意事項をまとめていきましょう。
- サイクルポートのサイズは小さすぎないように!
- サイクルポートの高さは超重要!高くしすぎると役割を果たせない。
- テラスやカーポートは駐輪場の屋根の役割も果たせる
- 業者さんのサイクルポートの提案に注意!必要以上に金額が上がっている可能性あり!
こんなところでしょうか。
駐輪場の屋根、と聞くといっけん簡単そうなんですが、実はトラブルになりやすいサイクルポート。
あまり小さすぎる屋根や、高すぎる柱なら、私的には取り付けなくても良いケースは多いと思います。
でも自転車を持っていると屋根は欲しいと思うので、取り付ける場合はこの記事を参考にしてもらえるとうれしいです^^